この度 rin art association では薄久保香の個展「かくて円環が開き、」を開催いたします。
薄久保の制作は写真を撮影し、そこから CG 上でドローイングを行いながら画像を再制作し、最終的に油彩でペインティングをする3 段階の過程を経て作品を完成させます。その意図は『偶然の法則による実験』であり、意識だけでコントロール出来ない世界を見つめたいという思いがあります。
多角的な視点を持ち世界を見つめた作品は鑑賞者により必然的な世界の在り方を想起させます。
今展ではベルリンに住む少女 (Umeko)、大阪に暮らすメンフクロウ (Kiyo)、ボール紙や大量生産のパーツ、アトリエに使われた建築資材など、一見無秩序な様相ながらその時間にアトリエに『在ることが可能』だったものたちを描いた《An experiment on an accidental low 世界の範囲》やハンス・アルプの作品の形体を引用したシリーズなどからなる計 9 点の作品を展示いたします。