近代以降、時代性は機械性と有機性の比率により表されていますネットワーク社会が形成された現代では、アートの文脈においてもデジタルとアナログ、都市や自然などのバランスによる考察はより重要となり、世界の変化と同様に時代を大きく反映しながら発展してきました。
今展においては今の時代性を断片的でありつつもなるべく正確に捉えることを意図しています。 宮崎啓太は機械的で硬質な車のエンジンパーツと手作業で制作された柔らかい紙やフェルトの対極的なパーツを組み合わせ、相反する「秩序と幻想」を表し、インダストリアルな素材を有機的な作品に昇華させます。 南依岐は「芸術の核」をテーマに作品の設計図となる独自のアルゴリズムを用いて、アートを成立させる重要な根源的な要素を様々な分野から抽出し、現代の絵画として独自の哲学を紡いでいきます。 彫刻と絵画。それぞれのメディアで活躍する 2 名の作家が機械性と有機性のバランスにより、現在の世界を色濃く表します。