この度、rin art association では、やんツーによる個展「Back to the Future」を開催します。
やんツーはこれまでも、最新テクノロジーを用いた彫刻による空間上のパフォーマンスを通じて、デジタル社会における統治システムの在り方を検証してきました。美術作品を鑑賞するセグウェイや機械学習プログラムを導入したドローイングマシーンなど、作品に現れる自律的な装置は、思想と美術の交差点を行き交い、人間の身体性や表現の主体性を問いかけています。
「Back to the Future」と題された本展では、洗練されたラグジュアリーカーという象徴のもと、人々が抱くさまざまな野心や欲望の裏側に迫ります。理想へ向かって進む直線的で発展的な歴史観を疑う本作が描くのは、 私たちが過去の出来事として忘れ去ろうとする悲劇が再燃する歴史のパラレルな性質です。加速的なスピードを感じさせる車体のスピーカーからは、何気ない親子の会話が聞こえてきます。